確認されているのは307種(人為的導入種を除く)
絶滅危惧種を含む多くの野鳥が
利用している勇払原野

★勇払原野で確認されている希少鳥類のリストはこちら(2024年10月改訂)

チュウヒ
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湿地や草原に生息し、小鳥やネズミなどを捕えるタカの仲間。ヨシ原やササ原の地上に営巣して子育てをします。平地に広大なテリトリーを持つため、生息地の改変などの影響を受けやすく、国内で繁殖するチュウヒは減少しています。

勇払原野は、数少ない重要な繁殖地の1つで、国内で2番目に繁殖つがい数が多く、生息地内への工場や風力発電所などの建設による影響が懸念されています。

★日本野鳥の会の保護活動
2024年から創立90周年記念事業として開始。勇払原野やサロベツ原野において、生息調査をはじめとする保護活動を進めています。

〇保護指定状況:
 絶滅危惧IB類(EN)
 国内希少野生動植物種

チュウヒの保護事業について
タンチョウ
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北海道を代表するツルの仲間。一時は絶滅したと思われていたが、地域の方から始まった保護活動は、国の保護増殖事業にもつながり、約1,900羽まで個体数を回復させています。

これまで北海道東部が主な繁殖地でしたが、近年ウトナイ湖や勇払原野での繁殖が確認されるようになりました。

★日本野鳥の会の保護活動
1987年より繁殖する民有湿原を購入して保全する「野鳥保護区」の設置を開始。また、同年には越冬地に鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリを設置して、厳冬期の給餌や来訪者に伝える活動を展開しています。

〇保護指定状況:
 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
 国内希少野生動植物種
 国の特別天然記念物

タンチョウの保護事業について
オオジシギ
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湿地や草原に生息するシギの仲間。越冬地はオーストラリアで、日本には繁殖のため渡来する夏鳥。繁殖期には尾羽を震わせて「ゴゴゴ…」と音を鳴らして急降下するディスプレイフライトが特徴です。

勇払原野では、多数のオオジシギの姿が見られますが、原野の縮小で生息数が減少しています。

★日本野鳥の会の保護活動
2016年から2021年の間、越崎清司様のご遺贈を活用してオオジシギの保護プロジェクトを実施。全道でのオオジシギ個体数調査や、発信機を装着しての渡りルートの調査のほか、繁殖地の勇払原野を抱える苫小牧市の子どもたちと越冬地のオーストラリアの子どもたちとの交流活動も実施しました。

〇保護指定状況:
 準絶滅危惧 (NT)

オオジシギの保護活動について
アカモズ
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まばらに木が生えているような草原に生息する夏鳥。全国で普通に見られていましたが、1970年代以降から減少がみられ、現在は局所的に分布しているのみで絶滅が危惧されています。

勇払原野はアカモズにとって重要な繁殖地の1つであるが、工場や太陽光発電所の建設により繁殖環境が減少しており、生息地保全が求められています。

〇保護指定状況:
 絶滅危惧IB類(EN)
 国内希少野生動植物種


オジロワシ
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翼を広げると200cm以上になるワシの仲間。主にユーラシア大陸で繁殖し、冬鳥として渡来するものが多いですが、北海道でも繁殖しています。

勇払原野でも繁殖しており、年間を通してウトナイ湖や河川付近で魚や水鳥などを採餌する姿を見ることができます。生息地内での風力発電施設などの建設による影響が懸念されています。

〇保護指定状況:
 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
 国内希少野生動植物種
 国の天然記念物

オオワシ
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翼を広げると220cm以上にもなるワシの仲間。冬鳥としてサハリンなどロシア東部地域から主に北海道を中心に渡来し越冬します。

勇払原野もその越冬地の1つで、厳冬期にはオジロワシとともに結氷した湖の開水面や不凍河川で採餌する姿を見ることができます。

〇保護指定状況:
 絶滅危惧Ⅱ類(VU)
 国内希少野生動植物種
 国の天然記念物


ウトナイ湖サンクチュアリ ネイチャーセンター
〒059-1365
北海道苫小牧市植苗150-3
TEL: 0144-58-2505
mail: utonai@wbsj.org